子供への間違った刷込みは危険です

とあるYOUTUBERさんの動画で、中学生が書いた「税金」に関する作文が逆の意味で素晴らしかったので紹介していました。原文そのままではないですが、一部を紹介いたします。

税金を使うべき物に使い、国民が納得できるようにしています。だから税率アップに敏感になり過ぎて反動が起きるのはどうかと思います。消費増税は暮らしやすくするために社会保障や教育無償化等に使われるのだから、もっと当たり前のこととして受け止めていいはず。軽減税率、ポイント還元等のメリットも予定されているのだから、余計増税を負担ととらえることも、急に購入を控えることも必要ないと思います。今の私の消費はわずかですが、今後は、税金が生活を豊かにするという視点も持ちながら行動していきたいと思います。

どう思われますか?正直いうと

ショックです

中学生の作文ではありますし、誤認と言えど真剣に税金に関して主張している姿勢は素晴らしいと思います。

しかし、最近経済学の本を読み始めた私自身、経済のあり方や税金の仕組みに関するブログも書いていますが、現在の主流派経済学に則った政治が如何にええ加減なのかを痛切しています。

無知や無関心もどうかと思いますが、上記中学生が書かれた作文も、かなりの誤認を含んだ誰かの入れ知恵によって書かれたものと考えると末恐ろしい気分になりました。

税金の本来の役割

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2019年末から2020年にかけて私が読んだ書籍「MMTとはなにか(日本を救う反緊縮理論)」島倉原氏著書に書かれてある、本来「税金」とはこういうものであるという項目を大まかにピックアップします。

1.通貨の流通を安定化させるもの

徴税の役割は経済の安定が目的。インフレ時には消費行動を抑えるために増税、現在のようなデフレ時には減税をすることで、購買力を上げる役割。

2.所得と富の分配のバランスを整える

たくさんお金がある人からたくさん徴税し、お金が少ない人には僅かな徴税。いわゆる累進性のある法人税所得税を強化することによって、富の再分配を行い、格差を縮める役割。

3.環境負担にかける罰的なもの

好ましくない行動に対し、コストを引き上げて抑制させること。環境税、タバコ税、酒税、重量税。

 

本来税金というものは、経済を調整することを目的とした機能であり、現在日本で行われている財源不足を補うものという定義はありません。

社会保障を賄うための財源という表現ですが、2014年の消費増税5%→8%の時、全額社会保障に使う宣言をしたにも関わらず、増税分の20%未満しか使われていません。要は政府は国民に嘘をついたわけです(安倍総理公認の嘘です)

なのに増税を受入れるのが当然の義務という考えを子供に植え付けた大人の罪は大き過ぎじゃないでしょうか?(税金を否定しているわけではありません)

税金が財源になり得ない本当の理由

一般家庭や企業においては、現在これだけの収入があるからその範囲内で消費行動をするという考えが普通です。しかし、政府においてはこの考えは全く当てはまりません。何故か?それは

政府は無からお金を作り出すことが出来るからです。

日銀が輪転機でお金を印刷する手間を掛けずとも自国通貨をいくらでも発行する能力があるということです。これをいうとよくある批判は、「そんな打ち出の小槌があるわけないだろう!収入に範囲内でしか支出できるはずがない」というもの。経済のことを一般のビジネスレベルで考えるのは間違いです。一般市民や企業は労働でしかお金を創造することが出来ません。何処かの街の印刷会社が輪転機でお金を印刷すると犯罪です。しかし政府はそれを公然とやってのけるわけです。政府小切手に“1000万円”って万年筆で記載すればいいだけですから。

それをいうとまたまた反論ありそうです。

無限に発行出来るのならば、無税国家が出来るではないか!

アホな批判だとは思いますが、そうすると日本は高インフレ国家まっしぐらです。上記の本来の税金の役割を果たすことも出来ません。混乱の一途を辿るでしょう。

★ここからが重要なポイントです★

ペンディングファーストという言葉をご存知でしょうか?

英語で「Spending first」と書きます。日本語に直訳すると「最初に支出する」という意味です。

世の中に“円”というお金がなかったとします。ある時から政府は“円”というお金で消費や納税を推奨するように決定したものの世の中には“円”というお金は流通していません。民間に“円”というお金が流通し尽くすまでは政府が支出し続ける必要があるわけです。

ペンディングファーストは「政府が支出するのが先で、徴税はその後。「支出財源の大小に関係ないもの」という事実を表す言葉です。

ここが皆さんが間違えているポイントです。

入ってきた税金(収入)から支出する財源を確保するという考えが一般的に思われていることですが、全く逆なことに気が付くでしょう。
考えてみてください。2019年度の税収はいつ確定しますか? 2020年の2〜3月のはず。確定申告はこの時期にしますね。2019年度の予算は同年に執行されるわけですから「税金が取れていない段階で予算は執行されている」ということです。

当然税金は何がしらのタイミングで国民のために使われることになるので必要ではありますが、決して税収=財源ではないということです。(税金を皮算用で考えるのは間違いです)

希望的結論

消費税が財源目的とする必要性がないならば、それに変わる財源は何だ!という批判が多い事実。れいわ新撰組代表の山本氏曰く、法人税所得税の累進性の見直しと国債発行で賄えると申しております。また消費税がなくなれば、今まで年間ひと月分の収入に相当するお金が消費税で支払っていたわけですから、それが消費に廻る可能性が高いわけです。先の中学生の作文で「税金が社会を豊かにする」という言葉は、受け止めようによっては正しいことです。でもやり方やタイミングによっては最悪の結果を招くということを子供のみならず大人も心して知っておくべきことではないでしょうか。